イベントレポート

成功も失敗も観客次第!?「紙のサーカス」を手がけるひびのこづえさんインタビュー。

串部公基

2019.09.07

Writing: 串部公基


▲紙のサーカスイメージ(©ひびのこづえ)

えひめさんさん物語の中核をなす、6つのコアプログラム。
日本有数の紙のまち「四国中央市」で、紙とまちの新しい魅力を引き出すのが第6話「紙の物語」です。
アートパフォーマンス「紙のサーカス」インスタレーション「紙のまち」は11月20日(水)~24日(日)にかけて開催されます。
今回は、「紙の物語」の作・演出・美術・衣装のすべてをプロデュースする、コスチュームアーティストのひびのこづえさんに話を伺いました。


▲コスチューム・アーティスト ひびのこづえ
東京芸術大学美術学部デザイン科卒業。コスチューム・アーティストとして広告、演劇、ダンス、バレエ、映画、テレビなどその発表の場は、多岐にわたる。NHK Eテレ「にほんごであそぼ」のセット衣装や、野田秀樹作・演出の舞台衣装、ダンス「不思議の国のアリス」の衣装担当。

Q)まず、愛媛県との接点を教えてください。
A)2007年の今治タオルプロジェクトで丸栄タオルと商品を作ったのが最初です。その商品は今治タオル第1号として、今も販売が継続しています。
2014年には道後温泉で「LIVE BONE in 道後オンセナート2014」を企画しました。白鷺の巨大衣装を先頭に、ワークショップで200人以上の子どもたち自らが作った白鷺の帽子を被り、道後温泉をパレード。森山開次さんによるダンスパフォーマンスを上演しました。
どちらの企画もスパイラル/ワコールアートセンターと一緒に取り組み、今回はその第3弾です。

Q)四国中央市のイメージや、現地での印象はいかがですか。
(四国中央市は製紙・紙加工業において日本屈指の生産量を誇る街です)
A)今回初めて四国中央市を知りました。最初に四国中央市へと、東京から寝台特急サンライズに乗って来たとき、日が昇るころの、瀬戸大橋を渡った美しさや、高松から瀬戸内海を右に見ながらの車窓の風景の美しさに感動しました。そして四国中央市に着くと大きな製紙工場の煙突と巨大工場の佇まい、海と山がすごく近くにある地形にも驚き、その思いを作品にしようと決めました。

Q)「紙のサーカス」という、アプローチに至った経緯を教えてください。
A)日本屈指の紙の生産量を誇る四国中央市に住んでいる人にも、あらためて紙の素材の面白さを知ってもらいながら、紙を作るこの地の魅力を再確認してもらうには、紙で遊ぶことが一番だと思いました。
そこで身体能力の高いパフォーマーと紙を使って観客を巻き込み、遊び、そして四国中央市の自然も同時に感じてもらえるパフォーマンスを上演することにしました。
サーカスはそのイメージを言葉にしたもので、何が起こるかわからない、ドキドキする空間をお届けしたいと思っています。


▲1部セット(©ひびのこづえ)

▲2部ラストシーン(©ひびのこづえ)

Q)今回のプロジェクトのために、新しく挑戦した技術や演出はありますか。
A)市販のティッシュペーパーでは知りえないほど巨大なティッシュを上空から降らせたら、軽く柔らかいティッシュが切れずに舞うことができるのか? トイレットペーパーを会場の奥から観客みんなで手渡しながらリレーできるのか? など、普段やってはいけない衝動を思いっきりみんなで遊ぶ演出があります。成功も失敗も観客次第のドキドキワクワクの演出です。

Q)「紙のサーカス」は、子どもダンサー(小学生)や高校生サポーターも参加します。ひびのさんが楽しみにしていることはありますか。
A)紙のサーカスはできあがったものを見せるのではなく、地域との関わりで膨れていくパワーを地域の皆さんと体感するものだと思っています。もっと多くの方とコラボしたいぐらいです。
今回は地域を代表して、小学生や高校生にお手伝いしてもらいます。毎年恒例のイベントとなって、たくさんの学校とコラボできたらうれしいです。


▲パフォーマンス衣装イメージ。ゴールドの紙のドレス(©ひびのこづえ)


▲パフォーマンス衣装(Photo:出口敏行)(©ひびのこづえ)
Q)7月3日・4日に行った公演会場での実験、感触はいかがでしょうか。
A)巨大なティッシュペーパーを降らす実験はまだ完成していませんが、それ以上に関わっている方がみんな笑顔になっているのがすてきな発見でした。
多分当日の観客は興奮が止まらなくなり、そして最後は感動してしまうと思います。


▲公演会場での実験の様子

Q)最後に、読者の方やプロジェクトに参加される方へメッセージをお願いします。
A)今はインターネットによって映像を何でも獲得できますが、実際は見るだけで体験していません。紙のサーカスは参加し体験することで、みんなでサーカスを作ります。やるのも見るのもそこにいる全ての人の協力で成功につながるのです。こんなぜいたくな体験ができるのです。見て参加しないともったいない紙のサーカスです!!

ひびのさん、ありがとうございました。

【今回の取材先】
紙の物語「紙のサーカス」
日時:11月22日(金)18:30~/11月23日(土)14:30~、18:30~(約90分間)
会場:しこちゅ~ホール 大ホール(四国中央市妻鳥町1830-1)
参加料:無料
参加予約:9月30日(月)~11月15日(金)まで事前申込制
予約方法:①申込専用サイトpeatixの「紙のサーカス」ページから申し込む
②peatixから申し込みができない方は、以下の必要事項をご記入の上、「紙のサーカス担当者宛」にFAX番号089-995-8784へ送付
〈必要事項〉
代表者氏名、年齢、電話番号、観覧希望回の日付、開演時間、参加希望人数(最大4名様まで)
お問い合わせ:東予東部圏域振興イベント実行委員会事務局(愛媛県東予地方局商工観光室内) TEL 0897-56-1300(代表)(内線474)

\ 同時開催 /
インスタレーション「紙のまち」

▲インスタレーションシミュレーションの図(©ひびのこづえ)

ホールのエントランスを巨大な紙で包み込み、雲が浮き、紙のクラゲがゆらゆら浮遊します。
日時:11月20日(水)~24日(日)9:00から閉館まで
場所:しこちゅ~ホール エントランスホール
参加料:無料
参加予約:不要
お問い合わせ:東予東部圏域振興イベント実行委員会事務局(愛媛県東予地方局商工観光室内) TEL 0897-56-1300(代表)(内線474)