イベントレポート

特別公開のオープンファクトリーに潜入! 大王製紙の工場見学で私たちが見たものとは!?

高橋陽子

2019.12.13

Writing: 高橋陽子

ものづくり企業18社の現場に潜入できる「オープンファクトリー」。
その中でも、全5回のツアーを開催し、毎回盛況だったのが、大王製紙株式会社の「最新鋭の衛生用紙マシンを見学しよう」です。

もしかすると読者の皆さんの中にも「参加したかったのにできなかった」人がいるかもしれませんね。「そんな読者の皆さんにも届け!」という(私の勝手な)使命感で、ツアー最終回の10月31日、四国中央市へ向かいました。

 

2018年10月完成。大王製紙の川之江新工場へ

高速道路三島川之江ICを降りて、車を走らせることおよそ5分。
広大な敷地に工場が建ち並び、専用港も備える大王製紙グループの一角にある今回の舞台、「川之江工場」に到着です。

▲真っ白に青文字の建物が目印

言わずと知れた日本の大手製紙メーカー・大王製紙は、1943年、ここ四国中央市からはじまりました。1979年には、家庭紙市場に参入し「エリエール」ブランドをスタート。ティシューペーパー、トイレットティシューに始まり、ベビー用紙おむつ、生理用品、大人用紙おむつへと商品を展開し、家庭紙を全種類そろえる国内初、最大手のメーカーとなりました。

そんな中、昨年10月、最新鋭の家庭紙生産設備を備えて新しく完成したのが、ここ川之江工場です。

敷地面積、およそ75,000平方メートル(サッカーコート10個分!)。生産品種は、トイレットペーパーやティシューペーパーを中心としたエリエール製品で、月に最大4500トンを生産。1日24時間365日稼働し、製品をつくり続けています。

そんな川之江工場は、地元の学生向けの社会科見学などを除き、普段は一般公開されていません。そう! えひめさんさん物語のための特別公開なんですよ!そんな特別な機会ですから、ツアー各回に応募が殺到したのも納得です。
今回も参加者の人数が多く、2グループ゚に分けて案内をされていました。

 

期待膨らむエントランスでのお出迎え

事務所棟のエントランスに入ると、まず飛び込んでくるのが、大王製紙の歴史をまとめたパネルや数々のエリエール製品の展示。そして大型スクリーンに映し出された「いらっしゃいませ えひめさんさん物語オープンファクトリー参加者 御一行 様」の文字。
すでに期待が高まってきました!

参加者がそろったところで、まずは映像を見て工場の概要を予習しました。ちなみに、今回の参加者は、若い人からご年配までさまざまでした(夏休み期間中は、子どもたちでいっぱいだったそう)。

予習ができたところで、さあ、工場棟に移動です。

 

ついに!工場施設内に潜入



広い敷地内を歩くこと3分。工場棟に到着。
3階から見学スタートです。


案内してくださったのは、総務部の竹部文人さん。
まずは、「川之江工場施設案内の順路」パネルを見ながら全体像を把握します。

ふむふむ。大きな工場の全貌、工程の流れが分かりました!
そして廊下を進んでいくと……

大きな窓の先に広がる作業場!

感想をあえてシンプルに表現すると、「作業場が広い! 機械が大きい! 人が少ない!」。
管理に目を配る必要最低限の人員で作業をしているため、場内はこんなに広くとも、同時間で働く操業員は数人なのだそう。

最初に、見学したのは「抄紙設備」。
川之江工場が誇る世界最速クラスの抄紙機(しょうしき)が、分速約2,200メートル(時速約132キロメートル)のスピードで、紙の原材料パルプから大きなロール状の紙を生産します。

こちらは、原料となるチップとパルプの実物展示。みんなで触ってみました〜。

続いて見学したのは、「ティシュー原紙加工設備」。
抄紙機で生産された紙を、プライマシンという機械で2枚に重ねて、ティシューペーパーの原紙を生産します。1枚の厚い紙より、2枚を重ねたほうが、柔らかくなるからだそう。

機械名など初めて耳にする言葉もありますが、随所に映像やパネルの説明表記があり、竹部さんも言葉を付け加えてくださるので、とても分かりやすいです。参加者の皆さんも熱心に耳を傾けます。

パネルの中には、川之江工場の1日の生産能力を分かりやすく例えたものも。

・抄紙で生産する紙の長さは……
→北海度の最北端から沖縄本島最南端までの距離とほぼ同じ!(約2500キロメートル)
・ティシューペーパーの個数は……
→富士山4個分の高さとほぼ同じ!(約340,000個分)
・トイレットペーパーの個数は……
→富士山14個分の高さとほぼ同じ!(約480,000個分)

すごい能力です〜!

と、感心したところで、2階へ移動して次の設備見学へ。
とその前に、フォトブース発見。


せっかくなので、私も参加者のおじさまと一緒にパシャリ(笑)。

ちなみに、このフォトブース右手のトイレットロールのタワー。4人家族がおよそ50年で使用する量、800パックあるそうで、川之江工場の抄紙機では、この量を15分で生産するんだとか!! えーーーーー!!!

続いて見学したのは「トイレットロール巻取り設備」。
ここで、ワインダーという生産機械を使い、紙の芯にトイレットロールを1本あたり2.8メートル幅で巻き取ります。その後、お客様が使用する製品の大きさにカットします。

最後に見学した設備は、「トイレットロール包装・梱包設備」。
包装機でトイレットロールをパックに詰め、商品を完成させます。ここでさまざまな検査を行い、品質管理を徹底。

写真の中(左側)で、フラッシュのように光っている箇所は、全てのロールを画像撮影して検査しているところ。検査を落ちたものは、しっかり再利用されているのだそう。


全ての設備を見終わった後には、クイズも。
その中の1問を出題!


ティシューペーパーを一番多く使用しているのは、この中でどの国か、皆さん分かりますか〜?

正解は



②日本!!! 世界一の消費量なんですって。
日本の何倍も人口が多いアメリカや中国より!? と驚きましたが、言われてみれば、ポケットティッシュを配る文化があるし、家のいたるところに箱ティッシュが置いてあるし、何気なくティッシュを使っていますね。

こうして、最新鋭の紙製造現場をしっかり堪能し、クイズも楽しんで、工場見学は終了。
あっという間の60分でした。

 

工場見学がもたらす、モノへの興味と愛情

「紙の2枚重ねにも意味があって、1枚より柔らかくしているなんて、考えもしませんでした。ティシュー1つにもさまざまな発見がありました」と一人の参加者が話してくれました。

これこそ、工場見学の醍醐味ではないでしょうか。


ものづくりの現場を自分の目で見て、耳で聞いて、肌で感じて体感すると、普段は何気なく使っているモノに興味が湧く。モノが大切に思える。
もしかしたら、そのモノが作られる土地にまで、興味が及ぶかもしれません。

「エリエール商品を使っていただいて、ファンになっていただきたい」と、ツアー終了後には、参加者全員にエリエール商品が紙袋いっぱいに詰まったお土産まで。


▲いただいて帰ったお土産

最先端の工場見学ができたことはもちろん、こういった「好きになってほしい」という自社製品に注がれる作り手の愛情が、何よりも印象的でした。

大王製紙の皆さん、ありがとうございました!

【今回の取材先】
ものづくり物語・オープンファクトリー
「大王製紙株式会社 最新鋭の衛生用紙マシンを見学しよう」

日時:5月29日済、7月31日済、8月22日済、9月28日済、10月31日済 13:30~14:30
場所:大王製紙(株)(四国中央市妻鳥町201)
お問い合わせ
Mail:fumito.takebe@daiogroup.com