イベントレポート

煙突やタンクがしゃべる「工場のおしばい」で、街の見え方が変わるかも!?

高橋陽子

2019.05.15

Writing: 高橋陽子

こんにちは。さんマガWEB編集長の高橋です。
「工場」を舞台にさまざまなプログラムを展開中の「第1話 ものづくり物語」。

私も5月4日に新居浜で開催された「アーティストinファクトリー」と「工場のおしばい」に参加してきました! そのイベントレポート第2弾。
前回の「アーティストinファクトリー」編に続き、今回は、「工場のおしばい」編です。

事前インタビューもどうぞ。
煙突が、ある日突然しゃべりだす!? 『工場のおしばい』を仕掛ける光のアーティスト・髙橋匡太さんインタビュー

 

東京オリンピックと同じ機材を使用するスケール感

「工場のおしばい」は、建物に「顔」をプロジェクションすることで展開される野外劇。
仕掛けたのは、光と映像によるパブリックプロジェクションやインスタレーションを多く手がける光のアーティスト・高橋匡太さん。脚本は、演出家・俳優の野上絹代さん。三夜連続のスペクタクルで、3日は西条、4日は新居浜、5日は四国中央を会場に開かれました。

新居浜市編の会場は、住友共同電力(株)新居浜西火力発電所。
向かう道すがら、工場のおしばいを見に向かっているであろう、歩道を行く多くの家族連れに遭遇。注目度の高さを感じました。駐車場に到着すれば、入ってくる車はひっきりなしです。


駐車場の住友金属鉱山(株)磯浦グラウンドから奥に見えた、美しい夕暮れと工場のシルエット。
これこそが、今回の舞台となる建物たち。
遠目に見ても工場の規模の大きさに、ワクワクしながら上映会場へ。

大勢の人でにぎわっていました!


会場後方には、大きな機材がドーンと。

それもそのはず、今回の「工場のおしばい」は、高橋さんも「経験した中で、今回は比較にならないほど大きなもの」と話す過去最大のスケール感。今回使った機材は、東京オリンピックでも使用するものなのだとか。

夕暮れの淡いブルーだった空が、あっという間に暗くなり、新居浜の空にうっすら星が見え始めた19時30分。

“いよいよ!”という雰囲気が会場に漂い始め……ついに、工場のおしばい、スタートです。

 

しましまの煙突に、人の顔が映し出されました。

今回の主役、しましま煙突の「ウォーリー」です。
まさに煙突が人格をもったよう。

続いて登場したのは、優しい物知り「タンク」さん。
豊かな表情で、軽妙なテンポ展開で繰り広げられる2人の会話に、観客は一気に引き込まれます。


会場には、笑い声がわいたり、ときおり子どもの「怖いー」という声が聞こえたり!?笑。

さらには、働き者の「建屋さん」、現役を引退した昔気質の怖いおじさん煙突「えんとっつぁん」さんも登場して、みんなでバイオマスについておしゃべり。
カラフルな照明とともに4人の表情が動く様子は、ユニークそのもの。
最後は楽しい音楽にのせて、4人が歌いました。

あっという間の30分で、おしばいは終了。
上映後は、たくさんの拍手が贈られました。

家族5人で来ていた真鍋優大くん(新居浜市)は、「近くで見た煙突はすごい迫力でした。まさか煙突がしゃべるなんて想像もできなかったけど、とても面白かったです」とにっこり。

 

4つの建物のおしゃべりが届けた“はじまり”


上映を終えた高橋さんは、「近くに見えますけど、機材から建物までは600メートル以上離れています。光と音の伝わる速度差を考えるのが難しいんです。いったんは計算してつくりますが、あとは現場合わせで調整しました。上手くいったと思います。4つそれぞれの建物のキャラも出せたでしょう。これから秋まで続く物語。『なんだか面白いことがはじまったな』という“はじまり感“を生み出せていればうれしいです」と話してくれました。

 

「もしこの建物がしゃべったら、どんな声? どんな表情?」
そう思いながら街を歩けば、新しい発見や出会いがあるかもしれない。
工場に限らず街に建つ建物たちそれぞれに、歴史や文化があるのだから。
そんなことを思った1夜でした。

 

三都を巡る、きらめくモノ、コトさがしー。「えひめさんさん物語」は、第1話ものづくり物語から、はじまっています。
5月18日はアーティストinファクトリー(西条4社と新居浜1社)、最終回です。
あなたもぜひ、新たな魅力を発見してくださいね。

▶︎「アーティストinファクトリー」
▶︎「オープンファクトリー(工場見学)」も随時開催中!
詳しくはWEBへ。

 

<今回の取材先>

ものづくり物語「工場のおしばい」新居浜市編
日時:5月4日(土)19:30-/20:30-
会場:住友共同電力(株)新居浜西火力発電所