おいしい水を求めて!旧別子に湧く地下水「ダイヤモンド水」を飲みに行く!

2019.08.10
Writing: 菊池睦

こんにちは。
暑い日が続くようになってきましたね。
四国の山間部ってもう少し涼しいと勝手に思っていた移住者の菊池です。
さて、今回は「暑い日こそおいしい水」というわけで、新居浜市の旧別子に涌く湧き水「ダイヤモンド水」を飲みに行ってきました。
まず、旧別子とはどこかについてですが、新居浜市の山間部である旧別子山村は、かつて別子銅山でにぎわっていた場所だったということは有名ですよね。
現在の住友グループの源流企業である住友金属鉱山の始まりの地でもあります。
別子銅山の最盛期には、松山市に次ぐ人口があったといわれていた別子山村ですが、銅山閉山後は住民も去り、現在では人口150人ほどとなっています。
その別子銅山や、それを支えていた人たちが住んでいた地域を旧別子と呼称しており、現在では住人はいませんが、残された遺構を見ることができます。
そして、この道は銅山峰を越える登山ルートにもなっています。
今回の目的地である「ダイヤモンド水」はこの旧別子にあり、かつて地下水を採掘しようとしていたところ、事故によってダイヤモンドを使った掘削機の先端部分が地下に取り残されてしまったことからそう呼ばれている湧き水です。
この記事では、旧別子の遺構を紹介しつつ、ダイヤモンド水を目指したいと思います。
新居浜市街地からも、四国中央市の三島市街地からもおおむね車で40分ほどで、入り口となる旧別子銅山跡入口の駐車場に着きます。
この駐車場は10台ほどのスペースがあり、土日は満車になることも多いので注意が必要です。
また、県道47号線では、1時間のうち50分が通行止めになる道路工事を頻繁に行っていますので、あらかじめ通行可能かどうかはきちんと確認しておく必要があります。
ダイヤモンド水までの旧別子地域は、比較的綺麗に整備されてはいますが、あくまで登山道として考えておいた方がいいと思います。
スニーカーやサンダルなどの軽装ではなく、トレッキングシューズの方が安全です。
また、途中から携帯電話の圏外エリアにもなります。
万が一を想定して、ある程度しっかりした準備もしておいた方がいいでしょう。
入り口の案内図です。
今回の目的地はダイヤモンド水。
途中の登山道には、ここがどういった場所であったのかや当時の写真などが掲示されていて、歴史も一緒に勉強できます。
すれ違いも容易な幅のある綺麗な登山道ですが、石や落ち葉で滑りやすい部分もあるので、注意して進みましょう。
15分ほど進むと立派な石垣が見えてきます。
ここに家があったのかな、と思うサイズで整地されていて、ここで人々が暮らしていたことがわかります。
醸造所の煙突や、屋敷の塀などが現存していてます。
山間部にここまでの立派なものを作ったということが、いかに当時ここが栄えていた場所なのかを物語っています。
さらに進むこと15分。
左手に見えていた小足谷川を渡って、右手に見えるようになってきたらしばらくきつい上りが続きます。
さらに10分ほど進むと、バイオトイレがある広場に到着します。
このバイオトイレは、山間部の環境保全のために建設されたもので、登山に慣れていれば別ですが、多くの人は初めて使うと思います。
使い方は掲載されていますが、自転車のペダルを回して使う形式です。
環境のためにも、正しい使い方で使用してください。
ここまで来ればあと88歩。
88歩という看板が四国らしいですね。
登山口から40分ちょっとで到着。
これがダイヤモンド水です。
ダイヤモンド水の周辺にはベンチや東屋が用意されているので、一息つくにはちょうどいいと思います。
さっそく持ってきたコップでいただきましょう。
動画はこちら!
https://www.youtube.com/watch?v=A9t8futdK5g
すごい勢いでコップに水がたまります。
透明な地下水は、ほのかに甘みがあって非常においしい!
さらに進めば銅山峰方面への登山道ですが、今回の目的地はあくまでダイヤモンド水なので、ここまで。
帰りはサクサク下り坂なので、30分くらいで登山口まで戻れました。
トータルで1時間20分くらいの道のりでしたが、本格登山ほどではないにしろ、おいしい水が飲めたので非常に満足度が高いルートだったと思います。
山全体は歴史資料館のようにもなっていて、所々で足を止めて案内板を読みながら進んでいくのもまた勉強になります。
この夏の思い出作りにいかがでしょうか。
※旧別子地域は住友林業株式会社の私有地です。同社の意向によって登山道として利用できるようになっていますが、林産物(木とか花とか山菜とか)の採取は犯罪行為として禁止されています。ルールを守って利用しましょう。
⚫︎あわせて行きたい
汗をかいたらやっぱり温泉!
というわけで、今回はそのまま新居浜市街地へ戻る途中にある道の駅マイントピア別子内の「別子温泉 天空の湯」へ直行しました。
内風呂、露天風呂やサウナのほか、別料金ですが岩盤浴などもあり、リフレッシュできると思います。
道の駅そのものの紹介はまた別の機会に。
【今回の取材先】
ダイヤモンド水
所在地:新居浜市別子山
