街コラム

地元に寄り添う「白石菓子舗」の 変わらないおいしさ、変わるおいしさ。

高橋陽子

2019.03.26

Writing: 高橋陽子

名前もパッケージも、なんだかとても、縁起がいい。
「百万両もなか」と「黄金」。
ひとくち食べれば、ずっしりと甘い自家製あんが、贅沢な気分へと誘います。

今回はそんな、小さなお菓子で大きな喜びをくれる、まちのお菓子屋さん「白石菓子舗」を紹介します。

 

昭和22年創業。家族経営で続く和洋菓子店

四国中央市川之江地区。上分町の商店街で「銘菓 黄金」の看板を携える、どこか懐かしいお店が見えたなら、そこが「白石菓子舗」です。

店の入り口に飾られている、一人の男性とおばあちゃんが写った切り抜き記事。
平成22年4月に、朝日新聞に掲載されたものです。

白石菓子舗は、ここに写る3代目店主・白石幸平さんの祖母・光子さんが周三郎さんと夫婦ではじめたお店。昭和22年創業。以来72年間変わらず「自家製あん」にこだわり、家族経営を続けてきました。

93歳になるまで70年以上、新聞記事の写真のように、白いかっぽう着姿で店頭にたち続けた光子さん。その愛くるしい姿は、まさにお店の「看板おばあちゃん」でした。大勢の常連客に愛され、家族に頼られ、なくてはならない存在でしたが、昨年、後を託して亡くなられました。

「店を継ごうと思った1番の理由は、祖父母が作った2つのお菓子(百万両もなか・黄金)を残したいと思ったからです。それが最初の動機でした」

そう話してくれたのは、3代目の幸平さん。先代に当たるご両親と3人で、祖父母の味と想いを大切に引き継ぎ、お店を切り盛りしています。

 

2大銘菓へのこだわり

お店の自慢は、なんと言っても、心を込めて煉(ね)る「自家製あん」。

「百万両もなか」には、北海道産大納言を使用した大粒のあんこが、最中の皮からあふれんばかりに、たっぷり。香りのよさ、みずみずしさが自慢の一品です。

ネーミングの由来は、この地で昔、砂金が取れたという伝承があるからだとか。

「祖父が時代劇が好きだったから、縁起が良いから、というのもあったかもしれません。名付けたときは、悪趣味という声もあったと聞きましたけど、今となっては、いいネーミングだと思いますよ」と幸平さんは笑います。


▲「百万両もなか」8個入り1,480円(税込)


▲「黄金」8個入り1,400円(税込)

「百万両もなか」とお店の人気を二分しているのが、「黄金」です。もちろんこちらにも、自家製あんを使用。こだわりの白あんを、地元の牛乳と卵をたっぷり使った生地で包み、濃厚な焼きまんじゅうに仕上げています。

黄金も百万両もなかも、地元の皆さんがよく、手土産にしているそう。
どちらもそろって、菓子業界のオリンピックとも言われる『全国菓子博覧会』において、黄金が第21回大会で総裁賞を、百万両もなかが第26回大会で名誉総裁賞を受賞。名実ともに愛されているお菓子なのです。

「ありがたいですね。誇りに思います」

その人気ぶりを示すかのように、お店のショーケースには、この2大銘菓を詰め合わせた「福々セット」がありました。

 

期間限定のお菓子との出会いも、また、うれしい

そのほかにも、ショーケースには定番の和菓子から季節限定の洋菓子までが目白押し。
取材時のオススメは、「雪苺」でした。

今が旬のイチゴに、生クリームをたっぷり使用。見ているだけで、口の中にイチゴの甘酸っぱさと生クリームの甘さが広がりました。
こちらは、12月から5月までの期間限定。

そんなふうに、その時期ならではのフルーツを使用し、工夫を凝らした期間限定のお菓子に出合えるのも、白石菓子舗の魅力の一つです。

 

地元の「おいしい」に寄り添う

「昔は、みんなのおやつを売るお店でした。そこは大型商業施設などに入る大規模店に任せる気持ちです。僕たちは、まちのお菓子屋だからこそできることがしたいですね」

商売形態は変わっても、地元の“おいしい”に寄り添う気持ちは変わりません。その想いを原動力に、幸平さんは新商品開発へも余念がありません。

「お客様を飽きさせない工夫が必要だと思うんです。喜んでいただける工夫も。材料は、できるだけ地元産の物で作ろうと決めています」

今日もまた、幸平さんたちが心を込めて作る、変わらないおいしさ、変わるおいしさが、たくさんの喜びを届けます。

 

【今回の取材先】

白石菓子舗
場所:四国中央市上分町564
電話:0896-56-3122
営業時間:8時30分〜19時
定休日:水曜日
駐車場:有り(2台)
販売場所:「百万両もなか」と「黄金」は、ホームページからも購入できます。
HP:http://park23.wakwak.com/~hyakumanryo/

 

今回ご紹介した、白石菓子舗のある四国中央市川之江地区で、水引のイベントが開催されます! 水引細工体験と結び技能検定はどなたでも予約不要で楽しめますよ。
8月開催の世界選手権では、初代チャンピオンを決定!
イベントに行って、帰りに「白石菓子舗」でお土産を買って、えひめさんさん物語を満喫してくださいね!

チャレンジプログラム「伊予の水引細工体験と結び技能検定&水引世界選手権

日時:4月28日(日)、6月23日(日)、7月27日(土)、8月25日(日) 9:00~15:00
世界選手権:8月25日(日)
場所 :川之江ふれあい交流センター
駐車場:有り(100台)
参加料:水引細工体験と結び技能検定 500円
参加予約:無し
お問い合わせ:0896-58-4331(株式会社川善 担当:石川)