イベントレポート

愛媛から日本文化を発信! 「グローバルカフェスタさんさん」がつくる地域の未来。

高田ともみ

2019.11.01

Writing: 高田ともみ


私には、中国人の夫との間にうまれた、小学生の娘がおりまして。

たまに帰る中国を「外国」扱いすることもある娘の“成長”に、親としては悩みます。愛媛にいても、中国文化にもっと気軽に接触できたらなあ。せっかくなら中国に限らず、いろんな国の文化にもっとふれられる機会があったら……

と思っていたら、あるじゃないですか!!  11月10日(日)に新居浜市で開催予定のチャレンジプログラム『グローバルカフェスタさんさん』って、一体何なに?! 気になりすぎて、すぐさまレッツ取材!!

新居浜に暮らす在日外国人の数、
どのくらいか知ってる?

突然ですが、みなさん、私が暮らしている人口12万ちょいの新居浜市に、いったいどのくらいの外国人の方が暮らしているか、想像つきますか? 

取材に訪れた、NPO法人eワーク愛媛 代表の難波江 任(なばえ・つとむ)さんが見せてくださったのは、こんなデータ。

現在、新居浜市に暮らす外国人の総数は、1145人(新居浜市「外国人国籍別人員表」/平成31年4月現在)。つまり、新居浜市の人口の約1%が外国人で、難波江さんによると、そのほとんどがこの地域で就労についている実習生の方々なんだそうです。

ちなみに、彼らの出身国TOP3、わかりますか? だいたい想像つきますかね。

はい、こちらです、ジャーン!

1位 ベトナム(314)

2位 中国(207)

3位 韓国(190)

※()内は人数

予想通り?予想外?

個人的には、中国はもうちょい下のほうかと思ってました。近年急増傾向にあるのは、やはりベトナム。以降、フィリピン、ブラジル、インドネシアと続きます。少数派の中には、ええ!こんな国から!?という国名もありました。

「グローバルカフェスタさんさん」がめざす場づくりとは

▲就労・自立、買い物支援、地域再生など、多岐にわたる事業をてがけるeワーク愛媛

「新居浜の在日外国人は年々増えていて、この数は過去最高です。今後も増加していくでしょうね」

難波江さんは、今回の企画にいたった理由を、こう説明してくださいました。

「その外国人の多くが20代後半から30代の実習生です。彼らは、仕事をしながら、日本語や日本文化を学び、いずれ母国に戻ってその体験を役立てることを前提に、ここに来ています。だったら、日本や愛媛のファンになって、その良さを母国に伝えてもらいたいですよね」

確かに。今やひとりひとりの発信力は大きいですものね。

「日本のコミュニティが縮小していくと言われて久しいですが、そこを盛り立てようとするとき、外国人労働者の力を借りるというのはひとつの手段です。だったら、今のうちからそのコミュニティを育てておけたらいい。いずれ地域への経済的なインパクトも期待できますから」

愛媛の食など地域文化を、世界にポッドキャスト配信

 

▲チラシには日本語含めて4カ国語のコピーが並ぶ

市内にも国際交流イベントはいくつかありますが、違いはどんなところですか?

「実習生のような立場だと、時間をかけてサークルや交流会に関わるのは難しい。だから、このイベントはふらっと立ち寄って、気楽に参加できる場にしたいと思っています。気負わず来て、日本文化に関心を持つきっかけにしてほしいですね」

気軽に参加できるのはうれしいですね! イベント自体はどんなふうに発展させていきたいと?

「まずは、年1回のイベントを開催して、今後は、海外に向け日本文化の情報発信に力を入れていきます。今回、平行して、ポッドキャスト番組を立ち上げました。新居浜在住歴約十年のJADE英会話スクールのJames先生と僕とで、日本語・英語まじえて日本文化について話し合う番組を配信していきます」


▲Jamesさんは英語で、難波江さんは日本語で情報を発信するポッドキャスト番組

なんとー! 具体的にはどんな内容を?

「英語学習向けの番組はよくありますが、僕たちがやりたいのは、日本語、英語を勉強する両方の人に聞いてもらう番組。日本文化のあえて細かいところに焦点をあてて、“それってどういうこと?”と、お互いの視点で、日英まじえて話し合うんです。コンテンツは、愛媛の食や地域文化をベースにしています」


▲eワーク愛媛の拠点「来んかい屋」では、地域の農作物なども販売。フードロス削減・地産地消もテーマのひとつだ

愛媛をネタに、日本文化を世界に発信していくというのは新しいですね!

「例えば、先日会ったアメリカからの観光客の方は、八幡浜のみかんを使ったコンフィチュールの開発者と丸亀に住む絵手紙を書くおばあちゃんのところを目指してきたと言っていました。なぜかというと、海外メディアに取り上げられたから。

つまり、小さくてもピンポイントな情報発信ができれば、海外観光客が来てくれる可能性が高まります。せっかく日本に来るなら、愛媛にも立ち寄ってもらいたいじゃないですか」


▲愛媛の食堂文化を積極配信! 「食べるのが好きですから」と笑う難波江さんの、食への情熱が伝わってくる冊子(どちらもeワーク愛媛制作)


▲「エヒメシ検定」から。新居浜出身のみなさんは、コレわかります?

安くておいしい!
地域のソウルフードで国際交流

海外への情報発信の一環として、このイベントも立ち上げたということなんですね。ところで、当日はどんないいことが?

「当日は、ざんきやいもだきなど、新居浜の代表食はもちろん、定番のやきそば、おでんなどの料理でおもてなしします。だいたい200円~300円で販売しますが、海外の方はその半額で提供します」


▲抽選券がついたチラシは、WEBや「来んかい屋」でも配布中

安い!! これはうれしいですね。

「とくに実習生の方は、ふだん仕事をして、休みの日には日本語を勉強して、節約のために安くて質の悪い食材を買い込む生活。だから、たまには気兼ねなく、外でおいしいものを食べて、ほっと一息ついてほしい。もちろん日本の方も大歓迎なので、ぜひお互いの交流の場に使ってください」

私も子どもと一緒に参加したいです! 子づれにもニーズがあるかも……そう考えると、今後の場づくりにもつながっていきそうですね!

「そうですね。海外から来る人たちにとって、暮らしやすい地域になっていけば。イベントがその布石になればと思っています。ちょっと前まではガイジンなんていって珍しがられましたけれど、どこの国から来ようと、みんなおんなじですからね」

***

終始、淡々と話してくださった難波江さん。その言葉のどこにも、きれいごとが混じっていなかったことが逆に印象的で……! 個人的興味以上に気づきが膨大です!!

きっと、難波江さんの、最後のひとことがすべて。

そのフラットで先端をいく行動の先に、本当の国際化がまっています。

イベントでぜひ、その未来を体験してほしい!!


▲決めの笑顔がサイコーだった難波江さん。ありがとうございました!

【今回の取材先】
チャレンジプログラム「グローバルカフェスタさんさん
日時:11月10日(日)11:00~16:00
場所:来んかい屋(新居浜市萩生1309–1)
参加料:無料(飲食は有料)
お問い合わせ:eワーク愛媛
TEL 0897-47-4307 
FAX 0897-40-6648
Email t-nabae@eiai-works.jp