イベントレポート

新旧2台の太鼓台が揃い踏み。新居浜太鼓祭りを気軽に深く体験!

串部公基

2019.10.02

Writing: 串部公基


こんにちは、さんマガ編集部の串部です。

新居浜太鼓祭りは、お盆やお正月には帰省しない人も太鼓祭りには必ず参加するとも言われています。それほど熱い、男たちの祭りが新居浜太鼓祭り。

えひめさんさん物語のチャレンジプログラムでも、太鼓祭りを深く味わう体験ができます。
その名も「祭りを愛する男達の『もうひとつの物語』」です。
2つの太鼓台と男たちの織りなす熱き物語を、プログラムの窓口となっている白浜自治会の青年部長・田窪祐二朗さんに取材しました。

 

太鼓台を見る、知る、触れるの5つ連続イベント


第1話 飾り幕の物語 7/28(日)
第2話 太鼓の物語 9/20(金)※雨天のため中止
第3話 唐木の物語 10/9(水)
第4話 房の物語 10/13(日)
第5話 男たちの物語 10/16(水)~18(金)

それぞれの物語は、新居浜太鼓祭りの特徴である太鼓台について詳しく知ることができる内容。
最後の5話では、祭り当日の熱い男たちと触れ合う機会もあります。


▲第1話のイベント様子

第1話「飾り幕の物語」は、虫干ししている太鼓台を間近で見学し、豪奢な飾り幕を見たり撮影したりするプログラム。
飾り幕は専門の縫師が手掛け、金糸銀糸の立体的な装飾が魅力です。
白浜地区の飾り幕は大坂城や武者絵が施された「大坂夏の陣」を表現した4枚の上幕と、龍やワシを退治する様を表現した4枚の高欄幕(下幕)からなります。解説ガイドつきの見学・撮影会には、たくさんの人の参加がありました。

第2話「太鼓の物語」は、実際に太鼓祭りで用いられる太鼓をたたくことができる体験プログラムです。


▲取材時にたたくことができました

かき夫たちが担ぐものを太鼓台と呼ぶほど、太鼓抜きには語れないのが新居浜太鼓祭り。伝統的な打ち方やリズムにあわせ、かき夫たちが息を合わせる様は壮観であり、それを支える太鼓打ちができる機会は多くありません。
取材時は、太鼓打ちの方から実演を交えた説明を受け、その後実際に太鼓打ちを体験しました。
※雨天中止のため、別日程での開催を検討中です。

第3話「唐木の物語」ではロープを用いた太鼓台の組み立てを見学します。
唐木というのは、飾り幕や房で飾られる中央の木組みを指します。祭りで目にするのは、豪華な装飾をつけた状態ですので、何もない唐木を見ることはありません。このプログラムでこそ、太鼓台の礎を見ることができ、組み上がる唐木そのものの美しさを知ることができます。

第4話「房の物語」は、30数年ぶりに新調された房を祝し、白浜地区の新旧2台の太鼓台が共演するイベントです。新調された房のお披露目とともに、新旧の太鼓台が揃い、見ごたえのあるイベントです。

最後の第5話「男たちの物語」は、新居浜太鼓祭りの本番3日間に渡って開催されます。
今年は法被も追加制作されました。同じ法被に身を包み、男たちの熱さ、太鼓台の迫力を全身で体感しましょう。
男性は申し込みさえすれば、誰でも太鼓台を担ぐことができます。
女性は担ぐことこそできませんが、法被を着て、太鼓台とともに地区を練り歩くことはできます。

 

新調された「房」がつなぐ昔と今が、物語の要


太鼓台には通常、4面の左右に1対ずつ、合計8本の房が垂れ下がっています。
太鼓台の上部から、紅白の天幕は宇宙を、「くくり」は雲を、房は雨を表し、五穀豊穣を象徴すると考えられています。

新居浜太鼓台の房は、他地域の太鼓台や山車の房と比べ、直径が太く、垂れ下がる糸の部分も長くなっています。これにより、かき夫たちが太鼓台を小刻みに揺らしたり、激しく揺らしたりと揺らし方を変えると、房も束の糸がひらひらと舞ったり、激しく四方八方に暴れまわったりといろいろな表情を見せます。

また、束ねられた糸の上「結び」というくくり目の部分は、地域ごとの特徴のある形となっています。白浜地区の太鼓台の房は、結び目から上と左右に輪が飛び出した立体的な形をしています。

白浜地区は、2019年の太鼓祭りに向け、房を新調しました。
これまで使われていた房は30年もの長い間使われており、新旧の太鼓台がそろったことを機に、長い間使っていた房を旧い太鼓台へと付け替え、新調された房が新たな太鼓台を飾ることになります。
(こうして、新旧2台の太鼓台に房がそろった状態となり、旧い太鼓台には元の房がつけられたことになります)

新旧2台の太鼓台がそろう1日限りのイベント(第4話「房の物語」)は、新居浜太鼓祭りの本番を目前に控えた10月13日(日)です。2台の太鼓台が白浜地区を練り歩き、ステージイベントなども行われます。

※太鼓祭りで運行できるのは各地区1台限りとなっており、普段は2台が同時に姿を見せることはありません。
今回のえひめさんさん物語にあわせ、各所と連携し許可を得たことで、新旧の白浜地区を象徴する太鼓台がそろうことになりました。

 


▲13日の運行コース図です。

お話してくれた田窪さんは、新居浜太鼓祭りについて次のように語ってくれました。
「2.5トンもある太鼓台は重く、一人一人が歯を食いしばって担いでいます。3日間は寝る間も惜しんで、太鼓台を担ぎます。太鼓祭りによって2世代、3世代と集まり、年齢や立場を超えて交流できるのはうれしいことです。太鼓の音がすれば自然と人が集まる、それが新居浜の街なんです。その魅力を伝えたくて企画しました。新居浜市以外からたくさんの人の参加を待っています!」

【今回の取材先】
チャレンジプログラム「祭りを愛する男達の『もうひとつの物語』
日時:7月28日(日)~10月18日(金)
第4話「房の物語」10月13日(日)
第5話「男たちの物語」10月16日(水)~18日(金)
場所:白浜自治会館ほか
参加費:無料。電話・メールにて要予約
お問い合わせは、白浜青年部長・田窪 TEL 090-1176-0697 メール yujiro.takubo@gmail.com

 

【新旧の太鼓台について補足です】
太鼓台は十年から数十年ごとに新調され、もともとあった太鼓台は他の地域に売却されます。そして、売却された太鼓台が元の地域に戻ることはほとんどありません。
白浜地区でも、1999年に、新調された太鼓台として現在運行されている太鼓台が完成。その際に、それまで使われていた先代の太鼓台は四国中央市土居町・八日市地区に売却されました。

この先代の太鼓台は、白浜地区の人々の思いの結晶とも言うべき太鼓台でした。
1985年に製作されたこの太鼓台は、白浜地区の自治会員が毎晩自治会館に通い、2年間もかけて手作りした飾り幕が使われていたのです。2013年の土居町八日市地区の太鼓台新調に合わせ、白浜地区では自治会員の有志約30名がお金を集め、思い入れのある先代の太鼓台を買い戻しました。

現在、白浜地区には1999年から使用されている現役の太鼓台と、2013年に戻ってきた先代の太鼓台の2台が存在しています。